滋賀県犬上郡豊郷町にある豊郷小学校旧校舎群は、アニメ「けいおん!」に出てくる桜が丘高校のモデルとして知られる場所です。白い校舎は昭和12年(1937年)に建てられ、今は町立図書館などが入る町の施設として使われながら、見学もできます。
この記事では、2024年2月に実際に訪れたときの写真とあわせて、校舎の見どころ、校舎の中の「けいおん!」の展示、開館時間とアクセス、見学のマナー、そして歩いて行ける伊藤忠兵衛記念館までを紹介します。開館時間などの情報は、2026年10月22日に豊郷町と豊郷町観光協会のページで確かめたものです。
豊郷小学校旧校舎群とは
豊郷小学校旧校舎群は、近江商人で商社「丸紅」の専務だった古川鉄治郎が寄付し、建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズの設計で、昭和12年(1937年)に建てられた小学校の校舎です。建てる費用はすべて古川鉄治郎が個人で出したと、丸紅のページで紹介されています。
当時は「白亜の教育殿堂」「東洋一の小学校」と呼ばれました。平成25年(2013年)には、校舎・講堂・酬徳記念図書館の3つの建物が、国の登録有形文化財になっています。

校舎の正面と前庭の円形の花壇。撮影した2024年2月は、玄関に足場と幕がかかっていました。
今の校舎には、1階に町の教育委員会や町立図書館、展示室があり、2階・3階には当時のままの教室が残っています。そのうちの1教室は、建てたときの設計をもとに元に戻した教室です(豊郷町のページより)。旧酬徳記念図書館は、今はギャラリー兼観光案内所になっています。
白亜の校舎を歩く
校舎は、時計のある中央の塔を真ん中に、左右に2階建ての校舎が長くのびる形です。白い壁にたくさんの窓が並び、前庭には円形の花壇と、ヤシのような木が植えられています。

斜めから見た校舎。右側に長くのびる校舎と、奥に講堂の建物が見えます。
私が訪れた2024年2月11日は、校舎の大規模修繕工事の最中でした。豊郷町のお知らせによると、工事は2023年8月から半年ほどの予定で行われ、2024年4月5日の時点ですべての工事が終わっています。そのため写真では玄関に足場と黒い幕がかかっていますが、今は工事前のように玄関まで見られます。工事中も、建物の中の見学はできました。
校舎の中に入ると、木の床の廊下がまっすぐにのびています。片側には大きな窓が並び、明るい光が入ってきます。

窓が並ぶ長い廊下。木の床と白い壁が奥まで続きます。
丸紅のページによると、校舎の階段の手すりには、うさぎとかめがかけっこをする真鍮の飾りが付いています。かめの方は子どもたちに触られて色が変わっているそうです。「けいおん!」を見た人なら気になる階段なので、訪れたら探してみてください。

木の階段と、丸い窓のある手すり。手前にうさぎ、上の方にかめの飾りがあります。

手すりの端にいるうさぎの飾り。
校舎の中の「けいおん!」の展示
校舎の中には、「けいおん!」のファンが集まる展示の部屋があります。壁いっぱいに額に入ったイラストやポスターが飾られ、棚には作品のグッズや、校舎の模型も並んでいました。
作品の中で主人公たちが入るのは軽音部です。その作品らしく、部屋の一角にはエレキギターやベースがずらりと並んでいました。黒板のある教室にも、ギターとベースが置かれていました。ほかにも、フィギュアが並ぶ棚や、キャラクターの等身大パネルが立つ部屋がありました。

黒板の前に並ぶギターとベース。木の床の教室です。
作品でおなじみなのが、軽音部のティータイムです。教室の机の上には、花柄のティーセットとケーキが並べられていました。そばには、楽譜がのったピアノもありました。

教室の机に並ぶティーセットとケーキ。窓からの光で明るい部屋でした。

楽譜がのったピアノ。
見学のときのマナー
旧校舎群は、今も町立図書館や子育て支援センターなどが入る町の施設です。豊郷町も「マナーを厳守しましょう」と呼びかけています。図書館を使う人や、子ども連れの人がいることを考えて、次のことに気をつけましょう。
- 大きな声を出さない、走らない
- 立ち入りできない場所や、使用中の部屋には入らない
- 写真を撮るときは、ほかの見学者や施設を使っている人が写らないようにする
- 壁や展示に書き込みをしない、展示物に触らない

2階から見た講堂。舞台には白い幕がかかっていました。
講堂は貸し出しをしている日があり、貸し出し中は一般の見学ができません。2026年10月の時点では、10月28日(午後)から30日まで講堂の見学ができない予定が出ています。講堂だけの貸し出しの日は、校舎と観光案内所はふだんどおり見学できます。行く前に、豊郷町観光協会のお知らせを見ておくと安心です。
開館時間・休館日・アクセス
(2026年10月22日に、豊郷町・豊郷町観光協会のページで確認)
| 住所 | 滋賀県犬上郡豊郷町石畑518 |
| 開館時間 | 10:00〜17:00(2026年4月1日から。それまでは9:00からでした) |
| 休館日 | 月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始 |
| 見学 | 校舎の見学は自由にできます(豊郷町観光協会のページより) |
| 駐車場 | あり |
| 電車 | 近江鉄道「豊郷駅」から歩いて10分 |
電車で行く場合は、近江鉄道の豊郷駅が最寄りです。豊郷町のページによると、彦根から豊郷町までは近江鉄道で13分ほどです。京都方面からは、JR琵琶湖線で近江八幡まで行き、近江鉄道に乗りかえます。
車の場合は、名神高速道路の彦根インターチェンジから国道8号線で15分ほどです(豊郷町のページより)。旧校舎群には駐車場があります。
開館時間は2026年4月に変わったばかりなので、古い案内の「9時から」とまちがえないように気をつけてください。
伊藤忠兵衛記念館もあわせて訪れたい
旧校舎群とあわせて訪れたいのが、同じ豊郷町にある伊藤忠兵衛記念館です。大手商社の「丸紅」と「伊藤忠商事」をつくった初代伊藤忠兵衛の本家で、初代と二代目の忠兵衛が使っていた品などの資料が展示されています。豊郷小学校の校舎を寄付した古川鉄治郎も丸紅の専務だったので、2つを回ると、豊郷町と近江商人のつながりがよくわかります。

門には「公益財団法人 豊郷済美会 伊藤忠兵衛旧邸」の看板と、記念館の案内板があります。

格子戸のある商家の建物。入口には「いらっしゃいませ」の木の札が下がっていました。
中に入ると、かまどや井戸のポンプが残る炊事場や、畳の部屋が奥まで続く座敷を見ることができます。座敷の上には「伊藤糸店」の額がかかり、丸紅・伊藤忠商事・呉羽紡績の名前が書かれた木の看板も置かれていました。

かまどや器が残る炊事場。奥には井戸のポンプもあります。

奥まで続く座敷。上には「伊藤糸店」の額がかかっています。
| 住所 | 滋賀県犬上郡豊郷町八目128-1 |
| 開館時間 | 10:00〜16:00 |
| 休館日 | 月曜日 |
| 入館料 | 撮影時(2024年2月)の門の案内板では無料 |
| 駐車場 | あり |
| 電車 | 近江鉄道「豊郷駅」から歩いて10分 |
(2026年10月22日に、豊郷町観光協会のページで確認)
旧校舎群の開館時間は17時まで、伊藤忠兵衛記念館は16時までです。両方を回るときは、記念館を先に回ると時間に余裕ができます。
豊郷と彦根をゆっくり回るなら、滋賀県に1泊するのが便利
豊郷町は、彦根から近江鉄道で13分ほどです。前の日に滋賀県に泊まっておくと、旧校舎群の開館時間(10時)に合わせて訪れ、16時までの伊藤忠兵衛記念館まで落ち着いて回れます。
まとめ
豊郷小学校旧校舎群は、「けいおん!」の聖地として知られるだけでなく、ヴォーリズが設計し、近江商人の古川鉄治郎が寄付した、国の登録有形文化財の建物です。白い校舎の外観、うさぎとかめの手すり、作品の展示、そして近くの伊藤忠兵衛記念館まで、作品のファンも建物が好きな人も楽しめます。
- 開館時間は10:00〜17:00、月曜日(祝日の場合は翌日)が休館です(2026年10月22日確認)
- 近江鉄道の豊郷駅から歩いて10分。駐車場もあります
- 町立図書館などが入る町の施設なので、マナーを守って見学しましょう
- 講堂は貸し出しの日に見学できないことがあるので、観光協会のお知らせを見てから行くと安心です
ほかのアニメの聖地巡礼は、京都の宇治を歩いた「「響け!ユーフォニアム」聖地巡礼ガイド|宇治市のロケ地とエピソードまとめ」や、聖地巡礼旅のページでも紹介しています。
参考・確認した情報(2026年10月22日確認)
- 豊郷小学校旧校舎群について|豊郷町
- 豊郷小学校旧校舎群の大規模修繕工事について|豊郷町
- 豊郷小学校旧校舎群|豊郷町観光協会
- 見学制限に関するお知らせ|豊郷町観光協会
- 伊藤忠兵衛記念館|豊郷町観光協会
- 豊郷小学校旧校舎群|丸紅
- 文化遺産オンライン(文化庁)

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