瀬戸内海に浮かぶ女木島(めぎじま)は、「鬼ヶ島伝説」で知られる香川県高松市の島です。実はこの島、鬼ヶ島大洞窟だけでなく、瀬戸内国際芸術祭発祥のアート作品が点在する”アートの島”でもあります。港に降り立った瞬間から出会える3つの名物アート、カモメの駐車場・20世紀の回想・モアイ像を中心に、見どころとアクセス情報をまとめました。
女木島とは|アートと鬼伝説が共存する島
女木島は高松港からフェリーでわずか20分。桃太郎伝説の鬼が住んでいたとされる「鬼ヶ島大洞窟」で有名ですが、2010年の瀬戸内国際芸術祭を機に設置された現代アート作品が今も港周辺に残り、島を訪れる観光客を出迎えています。
カモメの駐車場|風で向きを変える約300羽のカモメ


女木港の防波堤に並ぶ、約300羽のカモメをモチーフにした風見鶏のような作品です。作家は木村崇人(きむら たかひと)氏。オブジェの支柱をわざと中心からずらして固定してあるため、瀬戸内海特有の季節風を受けると一斉に向きを変える仕組みになっています。風が強い日ほど、カモメの群れがざわめくように動く様子を楽しめます。
- 作品名:カモメの駐車場
- 作家:木村崇人
- 設置年:2010年(瀬戸内国際芸術祭)
- 見学のコツ:風のある日に訪れると、カモメが一斉に向きを変える瞬間を見られる
冬季(11月〜3月頃)は強風対策のため一部が撤去されることがあるので、冬に訪れる場合は事前にチェックしておくと安心です。
20世紀の回想|青銅のグランドピアノと4本の帆

港の海岸沿いに設置された、青銅製のグランドピアノと4本の帆によるサウンド・インスタレーション作品です。作家は禿鷹墳上(はげたか ふんじょう)氏。波の音や帆が風を受ける音がピアノの旋律のように響き合い、フェリーの上からも眺めることができます。
- 作品名:20世紀の回想
- 作家:禿鷹墳上
- 素材:青銅製のグランドピアノ+帆4本
- 見学のコツ:静かな日は波音とのハーモニーに耳を澄ませてみるのがおすすめ
モアイ像|イースター島修復プロジェクトの”練習台”

港のシンボル的存在である鬼ヶ島おにの館のすぐそばに立つモアイ像。実はこれ、瀬戸内国際芸術祭の作品ではなく、高松市に本社を置く世界的クレーンメーカー「タダノ」が手がけたものです。タダノは1991年からイースター島(チリ)の倒れたモアイ像を修復する「モアイ像修復プロジェクト」に取り組み、実際の修復・吊り起こし作業の練習用として本物そっくりの模刻像を制作しました。プロジェクト完了後、この模刻像は高松市に寄贈され、女木島に設置されています。
- 高さ:約3.9m
- 重さ:約10.8トン
- 素材:イースター島の本物と同じ凝灰岩
- 制作:クレーンメーカー「タダノ」(イースター島モアイ像修復プロジェクトの練習用模刻像)
なぜ女木島にモアイ像があるのか不思議に思う観光客も多いですが、日本とイースター島をつなぐユニークな逸話が詰まったスポットです。
女木島アート作品 一覧表
| 作品名 | 作家 | ジャンル | 見どころ |
|---|---|---|---|
| カモメの駐車場 | 木村崇人 | 風の可視化アート | 風で一斉に向きを変える約300羽のカモメ |
| 20世紀の回想 | 禿鷹墳上 | サウンド・インスタレーション | 波音と呼応する青銅のピアノと帆 |
| モアイ像 | タダノ(クレーンメーカー) | 記念モニュメント | イースター島修復プロジェクトの模刻像 |
アクセス
高松港から女木島の女木港までフェリーで約20分。港に到着すると徒歩数分の範囲でカモメの駐車場・20世紀の回想・モアイ像の3作品すべてを見て回ることができるので、フェリーの待ち時間や乗り換えの合間にも立ち寄りやすいのが魅力です。
よくある質問(FAQ)
Q. 女木島のアート作品はいつでも見られますか? A. カモメの駐車場は冬季(11月〜3月頃)に強風対策で一部撤去されることがありますが、20世紀の回想とモアイ像は通年で見学できます。
Q. アート作品の見学に料金はかかりますか? A. いずれも屋外に常設されている作品で、無料で見学できます。
Q. どのくらいの時間で見て回れますか? A. 3作品とも女木港からすぐの場所にあるため、徒歩での見学は30分程度あれば十分です。
Q. なぜ女木島にモアイ像があるのですか? A. 高松市のクレーンメーカー「タダノ」がイースター島のモアイ像修復プロジェクトの練習用に制作した模刻像で、プロジェクト完了後に高松市へ寄贈されたものです。
まとめ
女木島は鬼ヶ島大洞窟だけでなく、港周辺だけでも楽しめるアート作品が揃った島です。風で踊るカモメ、波と呼応するピアノ、そして遠い南太平洋とのつながりを感じさせるモアイ像。フェリーを降りてすぐの気軽な散策で、瀬戸内ならではのアートと出会ってみてはいかがでしょうか。

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