日本全国を見渡しても、無塗装の灯台はわずか3基しかありません。そのうちのひとつが、瀬戸内海に浮かぶ男木島(おぎしま)の北端に立つ「男木島灯台」です。
「どうやって行けばいいの?」「見どころは?」「歴史は?」——今回は、そんな男木島灯台にまつわる疑問にお答えしながら、実際に現地を訪れた経験も交えて詳しくご紹介します。この記事を読めば、男木島灯台の魅力を余すことなく知っていただけるはずです。
男木島灯台とは
男木島灯台は、香川県高松市男木島の北端「トウガ鼻」に立つ石造の灯台です。日清戦争後に瀬戸内海の海上交通量が増加したことを受け、「灯台の父」と呼ばれるリチャード・ヘンリー・ブラントンが離日した後の1895年(明治28年)、日本人技術者だけの手によって建設されました。
灯塔は総御影石(庵治石)造りで、外壁に塗装を施していないのが最大の特徴です。このような無塗装の灯台は全国でもわずか3基しかなく、男木島灯台以外の2基は山口県の角島灯台と六連島灯台のみ。非常に希少な存在です。
歴史的・文化財的価値の高さから「日本の灯台50選」にも選定されているほか、2026年(令和8年)1月には国の重要文化財にも指定されました。灯台周辺は瀬戸内海国立公園に指定されており、灯台からは明石海峡に次いで全国第2位の交通量を誇る船舶の行き交う様子を眺めることができます。
男木島灯台の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 香川県高松市男木町(男木島北端トウガ鼻) |
| 完成年 | 1895年(明治28年) |
| 構造 | 総御影石(庵治石)造り・無塗装 |
| 文化財指定 | 国の重要文化財(2026年1月指定) |
| その他の認定 | 日本の灯台50選 |
| 見学 | 外観のみ自由見学可能 |
灯台本体の中に入ることはできませんが、外観はいつでも自由に見学できます。瀬戸内海を背景にそびえる無塗装の石造灯台は、他ではなかなか見られない独特の存在感があります。
港から灯台までのアクセス
男木島灯台までの移動手段は徒歩のみです。男木島にはレンタサイクルの用意がないため、歩きやすい靴で訪れることをおすすめします。
男木島港に到着したら、左側に伸びる道を進んでください。右手にある鳥居の方向へ進んでしまうと、入り組んだ集落の中に迷い込んでしまうので注意が必要です。
港から灯台までは、徒歩で約25分ほどかかります。道の一部には草が生い茂っている区間もあるため、夏場に訪れる場合は虫よけ対策をしておくと安心です。
より詳しいルートや、迷いやすい分岐点についてまとめた記事もありますので、あわせて参考にしてください。

数々の作品のロケ地になった灯台
男木島灯台は、その美しい佇まいから、これまでに複数の映像作品・ゲーム作品の舞台として使われてきました。
- 映画「喜びも悲しみも幾歳月」(昭和32年公開):灯台守とその家族の姿を描いた作品で、男木島灯台がロケ地のひとつとなりました。
- TBS系「愛の劇場」40周年記念番組「ラブレター」:灯台周辺の海岸が舞台として使用されました。
- PCゲーム「Summer Pockets」:ビジュアルアーツが手がけた作品で、男木島灯台をモデルにした灯台が物語の重要な舞台として描かれています。聖地巡礼で訪れるファンも多いスポットです。
こうした作品の背景を知ってから訪れると、灯台の見え方もまた違ったものになるはずです。
男木島灯台資料館
男木島灯台のすぐ隣には、「男木島灯台資料館」があります。かつて灯台守とその家族が暮らしていた旧職員宿舎を活用した施設で、全国の灯台に関する資料や、男木島の歴史・暮らしに関する展示を見ることができます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 営業時間 | 9:00~16:30 |
| 営業日 | 原則、日曜・祝日のみ開館(7月1日~8月31日は毎日開館) |
| 料金 | 無料 |
※荒天時などは臨時休館となる場合があります。また、改修工事などにより一時休止となることもあるため、訪問前に最新情報を公式サイトなどで確認することをおすすめします。
訪問前に知っておきたい注意点(トイレ情報)
これは実際に筆者が体験して感じたことですが、男木島港から灯台までの道のりには、トイレが一切ありません。
港を出発してから灯台に着くまでの約25分間、トイレを我慢し続けることになります。少しでも「行っておきたいかも」と感じたら、出発前に男木島港の待合室に立ち寄っておくことを強くおすすめします。灯台に到着すれば設備がありますが、道中にはないという点をぜひ覚えておいてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 男木島灯台には内部から入れますか?
A. 内部への立ち入りはできず、見学は外観のみとなります。
Q. 男木島港から男木島灯台までどれくらいかかりますか?
A. 徒歩で約25分ほどです。移動手段は徒歩のみで、レンタサイクルはありません。
Q. 男木島灯台資料館はいつでも入れますか?
A. 原則として日曜・祝日のみの開館で、営業時間は9:00~16:30です。ただし7月1日~8月31日は毎日開館します。訪問前に最新情報の確認をおすすめします。
Q. 灯台までの道にトイレはありますか?
A. 道中にトイレはありません。出発前に男木島港の待合室で済ませておくと安心です。
まとめ
男木島灯台は、日本に3基しかない無塗装の石造灯台のひとつであり、2026年1月には国の重要文化財にも指定された歴史的価値の高い建造物です。1895年に日本人技術者だけの手で建てられたという歩みや、「喜びも悲しみも幾歳月」「ラブレター」「Summer Pockets」といった数々の作品の舞台になってきた背景を知ると、その魅力はより一層深まります。
港から灯台までは徒歩約25分。道中にトイレがない点だけは事前に対策しておき、隣接する灯台資料館もあわせて訪れれば、男木島灯台をより深く楽しむことができるはずです。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました


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