八王子城跡の見どころ|御主殿の曳橋・石垣と北条氏照の山城の歴史

八王子城跡の曳橋と、奥に続く段々の石垣と虎口の石段 関東
記事内に広告が含まれています。

東京都八王子市の八王子城跡は、小田原北条氏の一族、北条氏照が築いた山城の跡です。国の史跡で、日本100名城にも選ばれています。

この記事では、復元された曳橋(ひきはし)と虎口(こぐち)の石垣、御主殿跡を中心に、八王子城の歴史と見学の前に知っておきたいことをまとめました。写真は2023年11月1日に撮ったものです。今の様子と違うところがあるかもしれません。料金や時間などは、2026年11月3日に八王子市の公式ページなどで確かめました。

八王子市の見どころをまとめて知りたい方は、八王子まとめの記事もあわせてご覧ください。

八王子城とは|北条氏照が築いた小田原北条氏の支城

八王子城は、小田原城を本拠とした北条氏の支城です。文化庁の日本遺産のページでは、小田原北条氏の最大の支城と紹介されています。

城主の北条氏照は、北条氏の中心人物の一人です。文化庁のデータベースによると、氏照は滝山城から移り、この城を居城としました。

築城の時期は、はっきりしていません。八王子市の説明では、確定はしていないものの、天正年間に始まったとみられています。日本遺産のページでは、1582年から1587年ごろの築城とされています。

城は3つの地区に分かれる

八王子城跡は、大きく3つの地区に分かれています。

  • 根小屋地区:城下町にあたる場所
  • 居館地区:城主の館があった場所。御主殿跡もここです
  • 要害地区:戦のときの要塞となる場所。深沢山(城山)の頂上に本丸があります

御主殿跡はふもとにあり、本丸は山の上にあります。本丸まで行くなら山道を歩くことになるので、どこまで見るかを先に決めておくと、準備がしやすくなります。

天正18年の落城|1日で落ちたと伝わる戦い

八王子城の歴史を語るときに外せないのが、天正18年(1590年)の戦いです。

豊臣秀吉が関東の北条氏を攻めたとき、八王子城も攻撃の的になりました。八王子市の説明によると、城は天正18年6月23日に前田利家・上杉景勝の軍に攻められ、落城しました。

このとき、城主の氏照は城にいませんでした。小田原城での籠城に加わっていたためです。城に残っていたのは農民や女性が多く、攻撃からわずか1日で落ちたと伝えられています。

小田原城の開城につながった

八王子城が落ちた知らせは、小田原城の開城を決める一因になったといわれています。小田原城が開城したあと、氏照は切腹しました。

市のキッズサイトでは、落城したときの八王子城は未完成だったと考えられているとも説明されています。小田原については、小田原の旅行記でも紹介しています。

築城から10年たたずに落ちたことの意味

日本遺産のページによると、八王子城は築城から10年たたないうちに落城しました。そのため、出土した遺構や遺物の時代を特定できる、貴重な遺跡とされています。

さらに、江戸時代は幕府の直轄地、明治以降は国有林だったため、人の手があまり入りませんでした。御主殿の周辺に遺構がよく残っているのは、こうした事情によるものです。

曳橋を渡って虎口へ|復元された石垣を見る

八王子城跡でまず見ておきたいのが、御主殿へ向かう曳橋と虎口です。

八王子城跡の曳橋と、奥に続く段々の石垣と虎口の石段

城山川に架かる曳橋。奥に段々の石垣と、虎口の石段が見えます。

曳橋は、城山川をまたいで御主殿曲輪へ渡るための橋で、今ある橋は復元されたものです。写真のように、橋の先には何段にも重なる石垣が続いています。

八王子城跡の曳橋の上から見た、御主殿側の石垣と斜面

曳橋の上から御主殿の方向を見たところです。

虎口と冠木門

虎口は、城の出入り口のことです。御主殿へ通じる虎口では、石垣や石段、冠木門(かぶきもん)が復元されています。

nippon.comの解説によると、御主殿跡や虎口は当時の石を用いて復元されています。石段を上がった先に、次の写真の門があります。

八王子城跡の御主殿の虎口にある、石段の上の冠木門と板塀

石段の下から見上げた冠木門。木の板塀がその左右に続きます。

石垣に使われた石は、城山で産する硬質砂岩とされています。後で紹介する御主殿の滝の岩盤と同じ石です。

御主殿跡と御主殿の滝|氏照の館があった場所

虎口を抜けた先が、御主殿跡です。城主の北条氏照の居館があったことから、この名前で呼ばれています。

御主殿曲輪は、城山川沿いの土地を人工的にならして造られた台地で、八王子城の南のふもとに広がる最大の曲輪とされています。

発掘でわかった館のようす

平成4・5年度に発掘調査が行われ、建物の礎石、石敷きの通路、庭園の跡などが見つかりました。

見つかった遺構は、保存のために埋め戻されています。今はそのすぐ上に、礎石のレプリカなどが置かれています。当時の建物そのものは残っていませんが、館の間取りを地面の上でたどれるようになっています。

御主殿の滝に残る伝承

御主殿のそばの城山川には、御主殿の滝があります。上段が約3m、下段が約2mの滝です。

落城の日、御主殿にいた婦女子や武将たちは滝の上流で自刃し、次々と身を投じたと伝えられています。ふもとの村では、城山川の水で米を炊くと赤く染まったという話も残っています。今も先祖の供養として、あずきの汁で米を炊く「あかまんま」を作ることがあるそうです。

いずれも伝承ですが、この城の歴史を知るうえで欠かせない話です。

八王子城跡で見かけた、竹林と杉の木立の間に架かる木の橋

八王子城跡で見かけた、竹と杉の木立の間に架かる橋です。

本丸へ続く登山道|要害地区を歩く

本丸へは、山道を歩いて登ります。

八王子城跡の登山道の入口。「八王子城本丸方」と書かれた柱と木の階段

「八王子城本丸方」と書かれた柱と、山へ続く階段。

本丸は、標高446mの深沢山(城山)の山頂部にあります。実際に登ったときは、本丸まで約1時間ほどかかりました。

nippon.comの解説でも、山頂近くの本丸跡へはハイキングの装備が必要とされています。歩きやすい靴で出かけるのがよいでしょう。

実際に登ってみましたが、普通に登山でした。運動靴がおすすめで、スニーカーやヒールでは絶対に登らない方がいいです。

八王子神社と城の名前

八王子城の時代、山には八王子権現が祀られ、城の守護神とされていました。延喜16年(916年)に祀られたと伝わり、城の名前の由来ともいわれています。今の八王子神社にあたります。

山の中に残る石積み

要害地区には、戦国時代の終わりごろの石垣が残っています。整備された御主殿の周辺とは違い、山の中の石積みは木の根や落ち葉の間に見えます。

八王子城跡で見かけた、落ち葉と木の根に囲まれた石積み

八王子城跡で見かけた、落ち葉と木の根に囲まれた石積みです。

本丸跡には「八王子城本丸阯」の石碑があり、昭和32年に建てられたものとされています。中世の山城なので、天守のような建物があったわけではありません。

山の上からの眺め

山の上からは、八王子の街並みを見渡せます。

八王子城跡の山の上から見た八王子方面の街並みと曇り空

木の枝の向こうに広がる街並み。この日は雲の多い空でした。

八王子市が見渡せるため非常に眺めがよかったです。ただこの景色を見る道幅が狭いので注意は必要です。

八王子城跡へのアクセスと見学の基本情報

情報は2026年11月3日に確かめたものです。行く前に、八王子市の公式ページで最新の案内を見ておくと安心です。

所在地東京都八王子市元八王子町3丁目ほか
見学料無料
駐車場無料。午前9時〜午後5時。普通車50台
トイレ管理棟・ガイダンス施設を利用(午前9時〜午後5時)
問い合わせ八王子市教育委員会 文化財課(042-620-7265)

バスでの行き方

JR高尾駅の北口から西東京バスに乗り、「霊園前・八王子城跡入口」で降りて、徒歩約20分です。土曜・日曜・祝日は、八王子城跡まで行くバスも出ています。

八王子城跡ガイダンス施設

ふもとの八王子城跡ガイダンス施設では、映像とパネルで八王子城と北条氏照の歴史を紹介しています。

  • 開館時間:午前9時〜午後5時
  • 休館日:12月29日〜1月3日(臨時休館の場合あり)
  • 入館料:無料

先にここで城の全体像を知っておくと、現地の遺構を見るときに役に立ちます。

見学ガイドの案内

市のページでは、ボランティアによる無料の公式ガイドが案内されています。時間は午前10時〜午後3時で、最終受付は午後2時です。予約は電話で受け付けています。行く前に市のページで確かめてください。

また、御主殿のルートを解説する無料のスマートフォン用アプリ「ポケット学芸員」もあります。現地は電波が弱いため、先にダウンロードしておくよう案内されています。

見学で気をつけたいこと

  • 夜間の見学はできません。近くに住む方からの苦情があるため、夜間・深夜の来場は断られています。
  • 整備された道を歩きましょう。道から外れないよう案内されています。
  • 山頂付近のトイレは閉鎖されました。東京都が設置したトイレは、令和8年9月9日に閉鎖されています。管理棟かガイダンス施設で済ませてから登りましょう。
  • クマに注意しましょう。周辺でツキノワグマの目撃情報があります。最新の情報を確かめ、クマよけの鈴を持っていくよう案内されています。
  • 決められた場所以外に車を止めないでください。

よくある質問

八王子城跡の見学にお金はかかりますか?

見学料は無料です。ガイダンス施設の入館料と駐車場も無料です。

八王子城跡は山に登らなくても楽しめますか?

ふもとの居館地区で、曳橋、虎口の石垣、冠木門、御主殿跡を見られます。本丸まで行くときは山道を歩くので、装備を整えて出かけましょう。

八王子城跡へ電車で行くには?

JR高尾駅の北口から西東京バスに乗り、「霊園前・八王子城跡入口」で降りて、徒歩約20分です。土曜・日曜・祝日は八王子城跡まで行くバスも出ています。

八王子城の城主は誰ですか?

小田原北条氏の一族、北条氏照です。天正18年(1590年)の落城のときは、小田原城に籠城していて不在でした。

八王子城跡をゆっくり歩くなら、八王子周辺に泊まるのも便利

本丸まで登ると、山道を歩く時間が必要です。前の日に八王子周辺に泊まっておくと、駐車場やガイダンス施設が開く午前9時から、時間に余裕を持って見学できます。

▶ 楽天トラベルで立川・八王子周辺の宿を探す

まとめ

八王子城跡は、北条氏照が築き、天正18年に落城した戦国時代の山城です。ふもとでは曳橋・虎口の石垣・御主殿跡を見られ、山道を登れば本丸跡まで歩けます。

江戸時代から明治以降まで、人の手があまり入らなかったことで、遺構がよく残りました。歴史を知ってから歩くと、石垣や御主殿跡の見え方も変わってくるはずです。

実際に訪れて感じたのが、東京では味わえない自然の中に残された場所なので非常に面白かったです。実際に山登りは想定していなかったので軽装備だったこともあって疲れました。

八王子市のほかの見どころは、八王子まとめの記事で紹介しています。


参考・確認した情報(2026年11月3日確認)

コメント

  1. pillscialis70 より:
    あなたのコメントは承認待ちです。

    Verify if taking https://thank-you-note-examples-and-tips.com/item/prednisone-20mg/ – here causes any side effects.