二条城と京都御所の歴史と見どころ|天皇の御所と将軍の城を1日でめぐる

京都御所の紫宸殿と白砂の南庭 近畿
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京都には「天皇の住まい」と「将軍の城」が、歩いて回れるほどの近さにあります。京都御所と二条城です。

京都御所は、明治のはじめまで歴代の天皇が暮らした場所です。二条城は、徳川家康が京都での拠点として築き、のちに徳川慶喜が大政奉還を表明した城です。江戸時代の京都では、この2つが朝廷と幕府それぞれの顔でした。

この記事では、2022年11月に2か所を同じ日に歩いたときの写真で、京都御所と二条城の歴史と見どころを紹介します。公開日・料金・アクセスは、2026年10月30日に公式サイトで確かめた内容です。

京都御所と二条城の違い|天皇の御所と将軍の城

最初に、2つの場所の違いを簡単にまとめます。

京都御所二条城
どんな場所天皇の住まい(内裏)徳川将軍の京都での城
今の場所になった・できた年元弘元年(1331年)に今の場所に定まる慶長8年(1603年)に完成
今の建物安政2年(1855年)に造営二の丸御殿など江戸時代の建物が残る
管理宮内庁京都市(元離宮二条城)
料金無料有料(下の「基本情報」を参照)

京都御所は「守るための城」ではなく、儀式と暮らしのための御殿です。門は朱色や白木で、広い白砂の庭が広がります。一方の二条城は、石垣と堀、重い門に囲まれた武家の城です。同じ日に歩くと、建物のつくりの違いがよく分かります。

京都御所の歴史|1331年から明治まで天皇が暮らした場所

平安時代の内裏(天皇の住まい)は、今の京都御所より西にありました。火事などで何度も失われ、天皇は京の町の中の邸宅を仮の内裏(里内裏)として使うようになります。その1つが元弘元年(1331年)に今の場所に定まり、これが京都御所の始まりです。

その後も火事と再建をくり返し、今の建物は安政2年(1855年)に造られたものです。明治2年(1869年)まで歴代の天皇の住まいとなり、東京へ皇居が移ったあとは荒れた時期もありました。

大正4年(1915年)には、大正天皇の即位の儀式が京都御所の紫宸殿で行われています。

今は宮内庁が管理していて、予約なし・無料で中を歩けます(2026年10月30日確認)。

京都御所の見どころ

承明門から見る紫宸殿

京都御所の朱色の承明門の柱の間から見える紫宸殿

朱色の門の柱の間から、奥の紫宸殿が見えます。

紫宸殿の正面(南側)には、朱色の柱と白い壁の門があります。参観の道からは、この門の柱の間から紫宸殿をのぞくことができます。門の柱が額縁のようになり、正面の階段と大屋根がまっすぐに見える場所です。

紫宸殿|即位の礼が行われた正殿

京都御所の紫宸殿と白砂の南庭

白い砂の庭の奥に建つ紫宸殿。檜皮葺の大きな屋根が目をひきます。

紫宸殿は、京都御所でいちばん格の高い建物で、即位の礼などの大切な儀式が行われた正殿です。前に広がる白い砂の庭は「南庭(だんてい)」と呼ばれ、儀式の場として使われました。

建物を遠くから見ていたのですが、とても大きい建物で歴史を感じます。

日華門・月華門

京都御所の日華門。朱色の柱と瓦屋根

「日華門」の看板。紫宸殿の前の庭の東側にある門です。

紫宸殿の前の庭は、回廊でぐるりと囲まれています。その東側にあるのが日華門(にっかもん)、西側にあるのが月華門(げっかもん)です。朱色の柱に、白い壁と灰色の瓦がよく映えます。門の奥に見える庭と建物の重なりも、京都御所らしい眺めです。

御車寄と新御車寄

京都御所の新御車寄。唐破風の屋根と金色の飾り

大きな唐破風の屋根に、金色の菊の飾りが付いた玄関です。

京都御所の御車寄の屋根の飾りと案内板

御車寄。屋根の下の金色の飾りと、白い壁のコントラストです。

京都御所には、建物に入るための玄関がいくつもあります。御車寄(おくるまよせ)は、案内板によると、儀式や天皇との対面のために参内した人を迎える玄関で、公卿・殿上人など限られた人だけが使いました。

どちらの玄関も、波のような曲線の屋根(唐破風)の下に、金色の飾りが並びます。近くで見上げると、飾りの細かさがよく分かります。

諸大夫の間|身分で部屋が分かれた控えの間

京都御所の諸大夫の間の外観。障子と木の縁側

諸大夫の間。縁側に沿って案内板が並んでいます。

諸大夫の間(しょだいぶのま)は、参内した人が順番を待つ控えの間です。案内板によると、格の高い順に「虎の間」「鶴の間」「桜の間」と、ふすまの絵にちなんだ名前で呼ばれ、身分によって使う部屋が決まっていました。外から部屋の中をのぞくことができ、ふすま絵の一部も見えます。

杉戸絵

京都御所の建物の杉戸に描かれた人物と松の絵

開いた戸の奥に見える杉戸絵。松の木の下に人物が描かれています。

建物の戸が開いているところからは、杉の板戸に描かれた絵(杉戸絵)が見えることがあります。写真の杉戸には、木目の上に松の木と人物が描かれています。

御池庭|御所の中の池と紅葉

京都御所の御池庭。池に映る紅葉と松

御池庭。赤く色づいたもみじと松が、池の水面に映ります。

参観の道の後半にあるのが、池を中心にした庭御池庭(おいけにわ)です。手前は平たい石を敷きつめた州浜(すはま)になっていて、奥には石の橋と灯籠、松ともみじが並びます。11月の撮影で、赤いもみじと松の緑が水面に映っていました。

二条城の歴史|家康の築城から大政奉還まで

二条城は、慶長6年(1601年)に徳川家康が西日本の大名に命じて造りはじめ、慶長8年(1603年)に完成しました。今の二の丸にあたる部分です。

おもな出来事を、公式サイトの年表からまとめます。

  • 1611年(慶長16年):家康が二条城で豊臣秀頼と会見
  • 1624年(寛永元年):2代将軍・秀忠が城を広げる工事(寛永の大改修)に着手
  • 1626年(寛永3年):秀忠・家光の招きで、後水尾天皇が二条城に行幸(5日間の滞在)
  • 1750年(寛延3年):雷で五層の天守が焼失
  • 1867年(慶応3年)10月14日:15代将軍・徳川慶喜が大政奉還を申し出る
  • 1884年(明治17年):皇室の別邸「二条離宮」となる
  • 1939年(昭和14年):京都市に下賜され、翌1940年から一般公開
  • 1994年(平成6年):ユネスコの世界文化遺産に登録

徳川の始まり(家康の入城)と終わり(大政奉還)の両方の舞台になった城です。また、後水尾天皇の行幸や、明治の「二条離宮」、大正4年(1915年)の大正大礼の饗宴など、天皇・皇室とのつながりも深い場所です。京都御所とあわせて見ると、朝廷と幕府の関係の移り変わりが見えてきます。

二条城の見どころ

東大手門と本丸櫓門|城の守りを感じる門

二条城の東大手門。白い櫓と黒い門に金色の飾り

二条城の正門にあたる東大手門。黒い扉の上に白壁の櫓がのっています。

二条城の入口は、堀川通に面した東大手門です。門の上に櫓(やぐら)がのった「櫓門」で、黒い柱には金色の飾り金具が付いています。御所の朱色の門と比べると、ずっと重く、守りを意識した造りです。

二条城の堀にかかる橋と、銅板張りの扉の門

堀にかかる橋の先の門。扉のまわりは緑青の銅板で覆われています。

城の中には、さらに堀と石垣で囲まれた区画があります。橋をわたった先の門は、扉のまわりが銅板で覆われ、両側には大きな石を積んだ石垣が続きます。

二の丸御殿

二の丸御殿は、二条城を代表する建物で、大政奉還が表明された場所としても知られています。御殿の中は、障壁画(ふすまや壁の絵)が並ぶ部屋を順に見て回れます。二の丸御殿を見るには、入城券とは別に観覧券が必要です(下の「基本情報」を参照)。なお、二の丸御殿の中は撮影禁止です(2026年10月31日に公式サイトで確認)。

秋のいちょう

二条城の大きないちょうの木。黄色く色づきはじめた葉

城の中の大きないちょう。11月の撮影で、葉が黄色に色づきはじめていました。

二条城の中には、大きないちょうの木もあります。写真は11月の撮影で、白壁と瓦屋根を背に、黄色くなりはじめた葉が写っています。

京都御所と二条城を1日で回るコツ

京都御所と二条城は、地下鉄でつながっています。

  • 京都御所:地下鉄烏丸線「今出川駅」から徒歩5分(宮内庁の案内)
  • 二条城:地下鉄烏丸線「烏丸御池駅」で東西線に乗り換え、「二条城前駅」から徒歩5分(京都市観光協会の案内)

今出川駅から烏丸線で烏丸御池駅へ行き、東西線に乗り換えれば、2か所を続けて回れます。

注意したいのは、京都御所は月曜日(祝日の場合は翌日)がお休みなことです。また、京都御所の参観は清所門(せいしょもん)から入り、入るときに手荷物検査があります。宮内庁の案内では、参観の所要時間は約50分です。

京都御所・二条城の基本情報

(2026年10月30日に公式サイトで確認)

京都御所

料金無料(予約なしで参観できます)
公開時間季節によって変わります
休み月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月28日〜1月4日)、行事などで支障がある日
入口清所門(入るときに手荷物検査あり)
所要時間の目安約50分
職員の案内日本語 9:30・10:30・13:30・14:30、英語・中国語 10:00・14:00
アクセス地下鉄烏丸線「今出川駅」徒歩5分、市バス「烏丸今出川」徒歩7分
公式サイト京都御所(宮内庁)

二条城(元離宮二条城)

開城時間8:45〜16:00(閉城17:00)
二の丸御殿の観覧受付8:45〜16:10
休城日12月29日〜31日
二の丸御殿の観覧休止1月・7月・8月・12月の毎週火曜日(休日の場合は観覧でき、翌日が休止)、12月26日〜28日、1月1日〜3日
入城料一般 800円、中高生 400円、小学生 300円
入城料+二の丸御殿一般 1,300円(入城後に二の丸御殿の観覧券だけを買う場合は一般 500円)
アクセス地下鉄東西線「二条城前駅」から徒歩5分
公式サイト元離宮二条城

料金や時間は変わることがあります。出かける前に、公式サイトで最新の情報を確かめてください。

よくある質問

京都御所は予約が必要ですか?

予約は要りません。清所門から入り、無料で参観できます(2026年10月30日確認)。ただし月曜日(祝日の場合は翌日)と年末年始はお休みです。

二条城と京都御所、どちらから回るのがよいですか?

どちらからでも回れます。京都御所は月曜日が休み、二条城の二の丸御殿は1月・7月・8月・12月の火曜日が観覧休止なので、行く日に合わせて順番を決めると安心です。

二条城の入城料に二の丸御殿は含まれますか?

含まれません。二の丸御殿も見る場合は、入城券と二の丸御殿観覧券のセット(一般 1,300円)を買うか、入城後に観覧券(一般 500円)を追加で買います。

京都御所と二条城を回るなら、京都市内に泊まるのが便利

京都御所と二条城は地下鉄でつながっていて、1日で続けて回れます。京都市内に泊まれば、京都御所の参観や二条城の開城時間に合わせて、朝から動きやすくなります。

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まとめ|京都御所と二条城で、朝廷と幕府の歴史をたどる

  • 京都御所は、1331年から明治2年(1869年)まで天皇が暮らした場所。今の建物は1855年に造られ、紫宸殿・御車寄・日華門・御池庭などを無料で歩けます
  • 二条城は、1603年に家康が完成させ、1867年に慶喜が大政奉還を申し出た城。東大手門や石垣、二の丸御殿が見どころです
  • 2か所は地下鉄でつながっていて、1日で続けて回れます。京都御所の月曜休みに注意しましょう

旅logには、ほかにも京都の記事があります。関西旅行記1日目京都編では、京都御所・二条城のほか、清水寺・八坂神社・伏見稲荷大社などを1日で回っています。清水寺の歴史は清水寺の歴史や見どころの記事、行き方は清水寺へのアクセス完全ガイドもあわせてどうぞ。


参考・確認した情報(2026年10月30日確認)

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